2016年11月12日土曜日

人生四回目のナンパで連れ出し、家飲みに初成功。。。だけど?

ナンパ通算四日目の俺だ。

この日、女の子に声をかけるのには、ものすごく時間がかかった。
10分にひとりに話しかけるつもりが、実際には1人あたり1時間ぐらいかかっていた。

最初に声をかける時は、エネルギーはあるけど勇気がない状態。
この状態で思い切って声を掛けると、けっこうなエネルギーを使う。
そして街を歩いているうちに、だんだんとエネルギー状態が下がって行く。

おそらく俺の経験が少ないから、いろいろ考えすぎなんだろう。
考えすぎのせいでエネルギーを食っている感じだ。
もし俺が経験を積み、1日に100人にも声をかけられるようになれば「ナンバーズハイ」という領域にもたどり着けるはずだ。

俺はショッピングモールの周りをぐるぐるしながら「話しかけやすそうな女の子」を探す。
足取りが遅い子。暇を持て余してそうな子を探す。
この日、俺は誰彼かまわず話しかけるのをやめて、戦略的に「心理的なハードルが低い子」から、話しかける相手を探すことにしていた。

ちなみに今日の俺の設定は「妹の誕生日プレゼントを探している男」だ。
実際に、リアルな妹の誕生日はすぐ近い。
「自分が最も心理的抵抗を感じない声のかけ方」を選ぶ。

なぜなら俺の今の段階では「とにかく声をかけること」「声をかけた結果、自分を落ち込ませないこと」が一番重要で、
「声をかけないこと」「次から声をかけたくなくなること」が一番の失敗だからだ。
まずはソフトに、自分に優しい方法をチョイスする。

この日、最初に声をかけた子は、ガン無視だ。
「ちょ、ちょっと、10秒立ち止まろうか」と捨て台詞を吐いてみる。

二人目は、待ち合わせ途中の子に話しかけた。
京都から来てる子で、おとなしそうな眼鏡の子だった。
俺もややキョドッたり、台詞を噛みながら話しかけた。
わりとリアクションをくれて、30秒ぐらいだけ話した。

三人目の子は、足取りが遅かった。
俺が話しかけると、なんと立ち止まってくれた。
「妹の誕生日プレゼントを探してるんだけど、そのリュック可愛いと思って、どこで買ったか覚えてる?」と聞くと、思い出せないということだった。
さらに話を聞くと高校生だった。

ナンパに慣れていない俺は、すぐに「そか、ありがとう!」と言ってその場を離れた。
そのあとすぐに思ったことは、たとえ高校生でも、カフェぐらいには誘っておけば良かった。もちろん恋愛には絶対に発展しないが。
向こうは決して悪い感じじゃなかったし。
だけど、女の子が声をかけて立ち止まってくれるということに対して感動を覚えた。
話しかけやすい女の子をあえて選んでいるとはいえ。

そして、この三人に声をかけたところで、俺はかなりの疲労感を覚えた。
まだまだ初心者だから、ナンパには想定よりも多くのエネルギーを使っている。
「最初が一番難しい」と自分を励ましながら過ごす。

体力回復のために、チェーン店のカフェで、ひとりでホットティーを飲んで過ごす。
今日のノルマは5人に話しかけることだ。
そのためにiPhoneに「カウンター」のアプリもダウンロードした。
それが終わるまでは家に帰らないと決めた。
コンビニで「チョロルチョコきな粉味」を五個買って、ひとりの女の子に話しかけるたびに、そいつをひとつ食べることにした。
そんなことをしながら、飴と鞭を使って、どうにかして今日のノルマを果たそうと試みた。

そのカフェでは、ナンパの音声を聞きながら、ナンパの本を読みながら過ごす。
ナンパの本を読んでいると、心がかなり回復してくる。
気持ちがムズムズしてきて、もっと
ナンパの本、音声は本当にモチベーションを上げるのに効果がある。
いや、これは単にモチベーションの問題ではなく、少しずつ価値観の変化が起こる。
読めば読むほど、聞けば聞くほど「ナンパ中心の思考回路」が頭の中に出来上がってゆく。

こうやって自分をちょっとずつ「洗脳」していくことはとても重要だ。
なぜなら人は「自分の価値観」によって行動が変わる生き物だからだ。
あるいはこれは「世間的な洗脳」を解いて、もっと自然に行動できるようにするための「脱洗脳」だと言っても良いかもしれない。

閑話休題。

俺はカフェをあとにする。3人に話しかけるだけで、もう3時間も使ってしまった。
早く今日のノルマを終わらせて、家に帰りたい一心で、四人目の女の子に声をかける。

いまショッピングモールを出たばかりの、ベレー帽の子だ。
そして、この子も立ち止まってくれた。

「妹の誕生日プレゼントを探してて」「それ可愛いね」「どこで買ったの?」というと、そのベレー帽は300円均一ショップで買ったものだと答えてくれた。
俺はもともとから用意していたセリフを繰り出すことにした。
「そか、良ければ相談に乗って欲しいんだけど」というと、女の子は「うん」と言った。
最初は間違えかと思ったけれど、確かにYESみたいだ。

「じゃあ、そこらへんのカフェに行こうか」というと、ついてくる。
カフェは、名簿を書かなければいけないような行列待ちだ。
だけど女の子は「わたし、別に用事はないし、暇なんで」という。
ちなみに、俺がすごく話しかけやすい子を選んだだけに、あまり可愛い子じゃない。だけどこれは「自分にとって人生の初体験」という意味で、非常に大きい。

そして15分もカフェの前で待って、ようやく
なんだか「すごい体験をしている」というよりは、どちらかというと「自然に過ごしている」という感じが強かった。
街コンや合コンで出会った子と、普通にカフェに来ている感覚。
「ナンパ特有の妙な感覚」が起こるかと思いきや、そうじゃなかった。いたって自然な気持ちだった。

そして、カフェたくさん話をした。妹の誕生日プレゼントのアドバイスももらった。
お互いに、同じゆるキャラのファンであることも分かった。大きな笑いがいちど起きた。

そして「妹にプレゼントしたら、結果を報告するよ」「LINE教えて」というと、女の子はスムーズに教えてくれた。

そして、俺はもう今日は十分に満足したし、このまま帰ろうと思った。贅沢をしすぎない。良い結果のままで終わりにする。
だけど女の子は、すぐにその場を離れるのではなく、まだ暇そうな顔をしていた。
だから、俺の家の近くのBARに行くことにした。そこで、お互いに4杯ぐらいの酒を飲む。
飲んで、飲ませて、恋愛の話をする。
体の距離を近づけても怒られないが、手と手が触れ合うと「さっ」と避けられるぐらいの感じ。(改めて、これって本当に重要なサインだな)

そして最後には、自宅に行くことにした。
ナンパで俗に言う「連れ出し」という奴に成功しているならまだしも、女の子を自宅にまで連れ込んでいた俺だ。
そしてふたりで缶チューハイを飲んで、部屋を暗くして、また30分は話し合った。
だけど俺がさらに距離を近くして、キスしようとすると彼女はさっと身をよけて、とても気まずそうにした。
「あの。。急に。。。用事を思い出したから」といって帰っていったのだった。

その子を駅まで送る途中、俺はトイレに行った。
そして女の子もトイレに立って、そしてその後、もう彼女とは出会わなかったし、LINEの返信もなくなった。
自宅でエッチをしなかった段階で、もうこういう結果は分かっていて、あとは消化試合だった。

兎にも角にも、ナンパ四日目にして、自宅に女の子を連れ込んだ俺だ。
まだこのテキストを書いている最中にも、すごいことが起きたのだという実感はない。
「ずっと地蔵をする」どころか、今日のノルマをちゃんとこなして、連れ出しをして、エッチこそできなかったとはいえ、女の子を家に連れてきたんだから、客観的に見れば大したものだ。

今日のお会計、カフェが1000円。飲み屋が4500円で、計5500円だ。
まあ、人生の勉強代としては、そこまで悪くない値段だと思う。
だけど気持ち的にはちょっと高い。女の子の可愛さとは釣り合っていない値段だ。
今後はもっと少ない費用で女の子を落とす方法を考える必要がある。
なぜなら「お金を使いすぎた」と後悔ばかりしていては、次が嫌になってしまうからだ。
まあ、ナンパに半分成功した最初の日としては、考えるのが早すぎる話か。

まあ、そんなこんな、という日だった。
道でナンパするのも今月が人生で初めてだし、連れ出してカフェで過ごすのも初めてだ。
家に呼ぶのも初めて。
こんなに下手な誘い方でも、付いて来てくれる子がいるんだなという実感だ。

喜んでも良さそうなものだけど、なぜか、あまり心の晴れない自分がいる。
これはあの感じだ。たとえば、女の子とのはじめてのエッチは、あんまり気持ち良くない。実感があまりない。
だけどそれをあとから思い出して、その経験自体には興奮するんだ。

これでエッチできていれば最高だったんだけどな、なんて、とことん人間の考えはネガティブに出来ているものだと思う。いつでも「出来たこと」よりも「足りないこと」を探してしまう。
でもこんなときこそ、自分を褒めてやろう。ナンパのど素人なのに、今日は食い下がって、よく最後まで頑張った。

ナンパでちっぽけな成功をはじめて掴んで、だけど俺はもう、将来のことを考え始めている。
もっと、よりレベルの高い女と、もっと盛り上がるにはどうすれば良いのか。
今日起きたことはただのビギナーズラックにしても、まだまだこの道は果てしなく続いているはずだ。

さて。

そろそろ、土曜の立ち飲みBARは混み始めている頃だ。
今日は、道でナンパした子と4杯も飲んだ俺だけど、またBARに出かけようと思う。

それじゃ、君にも幸運を。

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